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グラン大尉の製作ガイド


銃身等の取り付け方法


さて、そういう訳でわたくしグラン大尉が、当社の製品を使った簡単な

製作ガイドを逐一アップしていきたいと思います。

先ずは記念すべき第一弾のスツーカの砲身を始めたいと!

思い返せばバンダイ/モノグラム(歳がばれる)のスツーカG型を作った時の

衝撃を思い出します、あの馬鹿が付くほどの無骨なスタイル、そしてショッキングな

砲身、それ以上に理解できなかったのが装備されている小さなマガジン。

たった12発(1門あたり)の装弾数でフルオート射撃も可能という良く判らない設定。

有名なルーデルは1発でも残っていると、攻撃を繰り返したというし・・・・

そんなスツーカの1/32で発売さたら、穴あきのフラッシュハイダー付きの

砲身に付け替えたくなるじゃないですか、そのために作ったのがこの会社です(?)

個人的にJu87スツーカやFw190D9といった、工業製品として見た場合

明らかに無骨、無理をした改造、この辺りが大好きな私です!


Ju87シリーズ:第二次世界大戦初期から運用され、バトルオブブリテン時から性能の

不足が明白に成る・・・・それでもG型ではこの巨大な対戦車砲(元は対空砲)を積んで

ロシアでは戦いました。

Fw190Dシリーズ:A型はパワフルな空冷エンジンを積んで、デビュー当時は英仏海峡の

制空権を取り返した大活躍でしたが、エンジンの特性で6000m以上の高度では極端に

エンジン性能が低下、そのために液冷エンジンに換装したものがDシリーズです。

エンジンの長さは空冷と液冷ではまるで違うため、機首は延長され、外部には4本の

補強材がでている、また胴体も後方で切断、スペーサーを噛まされ無理やり延長している。

環状ラジエーターを機首に採用し、ムスタングなどの液冷エンジン搭載機に見える

スリムな外観とは全く違い、その無骨なスタイルと設計思想が魅力的!!

(以上、蛇足でした)





まず、付け替えるとどうなるか?
如何に精密な金型を使ったとしても成型でこの小さな穴を明けるのは不可能です。
そこで最近は挽き物で、この手の部品を再現するわけですね。
実物は根元の長穴も長いものと短いものが交合に入っているようで、この部分も再現
してみました。
画像で見ると随分と大きく見えますが、現物は先端部分が12mm、小さな穴の直径
は0.4mmです。
縦方向の穴の数は、実物の資料を見る限り8個なので8個にしました。





切断
いよいよ実作業です。
画像の赤い線の部分で切り取ります、線の左側の部分は使いますので、
少し右側を模型用ニッパーで切り飛ばし所定の位置まではヤスリで
慎重に削っていきます。
一般のニッパーを使うと歯の断面がV字型になっていますので、、製品部も
ダメージが出る恐れがあります。
模型専用の使いやすいものは歯が製品面に対してフラットになっているため、
この手の作業は安心して行うことが出来ます。
小さな薄い段は、実物ではおそらくレンチで回す部分と思いますので、Dカット
(丸の両端を若干削る)加工するとよりリアルに仕上がります。




穴明け
次は差し込み部の加工です。
砲身の軸の部分は現物で1.45mm程度で加工されています。
使用するドリルは1.4mmでキツメ、1.5mmで緩めに仕上がります。
ドリルで穴を明ける前に、まず穴を明けたい中心にポンチ等を使ってアタリを
つけましょう。 いきなりドリルで開けてしまうとセンターにはいかず思わぬ失敗の
原因になります。
ポンチでセンターを打ったら、ピンバイスにドリルを咥えて開口します。
貫通したら終了です。
画像は、まだアタリを見る段階なので仕上げまでは行っていません。
ガンポットの仕上げと同時に行うと宜しいでしょう。




その後
では、さっそく空けた部分に差し込んでみましょう、問題なく入ると思います。
面倒なように見えますが、此処までの作業は数分で行えます。
この後の工程を説明いたします、
洗浄:製品は工場で油の洗浄工程を行っていますが、万が一の為に
中性洗剤などで洗浄してください。
接着:金属部品の為、模型用のセメントでは接着できません。瞬間接着剤を
使用してください。
塗装の下地:金属部分の塗装の食い付を良くする為、下地にメタルプライマー
を使用してください


これだけの作業で、スツーカG型の一番目立つ部分の工作は終了です。
おそらく、このキットに関しては細かなエッチングパーツを山ほどつけるより
余程見栄えの良い改造になるはずです、是非挑戦してみてください!!